横浜トリエンナーレ研究 一覧はこちら 研究概要 研究名 トリエンナーレの鑑賞が成人の参加者メンタルヘルスや気分への影響:前後比較試験による検証 研究代表者 研究責任者:宮崎 智之 教授 研究目的 芸術鑑賞が成人の心理的健康に与える影響を詳細に調査し、芸術とメンタルヘルスの関係に新たな光を当てることにより、文化的活動の重要性を強調すると同時に、公衆衛生の分野において新しいアプローチを提案することを目的とする。 研究紹介文 私たちは、生きづらさを感じる若者の心の課題を解決する1つの手法として、美術鑑賞や創作表現を用いた手法の開発も視野に入れて研究をしている。今回は、第8回横浜トリエンナーレの協力もと、展覧会鑑賞直後の鑑賞者にもたらされる心理的影響を検証する。 研究の背景 芸術鑑賞が人々の精神的幸福と密接に関連していることは広く認識されている。この分野の研究において、StuckeyとNobel(2010)は芸術作品が観察者にもたらす深い感情体験や創造性、想像力の刺激についての重要性を強調している。特に、トリエンナーレのような大規模な芸術イベントは、その多様な文化的表現を通じて観察者に新しい視点や強い感情反応を提供する可能性があると考えられる。しかしながら、FancourtとFinn(2019)は現在の研究が主に主観的な自己報告に依存していること、および長期的影響や客観的なメンタルヘルス指標のデータが不足しているという問題点を指摘している。さらに、CliftとCamic(2016)は文化的背景や個人の好みが鑑賞体験に与える影響に関する研究も限定的であると述べている。日本の先行研究に関しては、西洋中心の研究とは異なる視点が提供されている。日本での研究は一般に、地域社会や集団における芸術活動の社会的側面に焦点を当てているが、トリエンナーレのような大規模な芸術イベントの影響に特化した研究はまだ十分ではない。そこで、私たちは第8回横浜トリエンナーレの協力もと、展覧会鑑賞直後の鑑賞者にもたらされる心理的影響を検証する。 関連する過去の研究 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2804629/ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK553773/ https://academic.oup.com/book/24709 横浜トリエンナーレ研究 研究概要 研究対象者募集 研究班 活動報告・研究成果 お問い合わせ